映画 『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』
先日、会員になっている109シネマズ富谷で映画 『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』 を観てきました。 監督は、映画 『インディージョーンズと運命のダイヤル』 などで知られるジェームス・マンゴールド。原作は、イライジャ・ウォルドの 『ボブ・ディラン 裏切りの夏 』。 ボブ・ディランを演じるのは、人気・実力とも今のハリウッドを代表するティモシー・シャラメ 。脇を固めるのは、ピート・シガーを演じた名優エドワード・ノートン、フォークの女王ことジョーン・バエズを演じたモニカ・バルバロなどハリウッドを代表する俳優陣。
惜しくも受賞には至りませんでしたが、アカデミー賞では、作品賞、主演男優賞、監督賞など8部門にノミネートされました。個人的には、アカデミー賞作品賞や主演男優賞を受賞して当然の映画だと思いました。特に印象的だったのは、ボブ・ディランを演じたティモシー・シャラメの素晴らしい演技。ギターやハーモニカ、声の感じから歌い方まで、まるで青年時代のボブ・ディラン自身が演じているようでした。ティモシー・シャラメ は、ボブ・ディランを演じるにあたり 4年かけて歌と演奏を猛特訓し、ボブ・ディランの楽曲を40曲ほど習得したそうです。なるほど納得しました。見事です。ティモシー・シャラメは、主演男優賞に最もふさわしい俳優だと思いました。
いろいろ長々と書いてしまいましたが、誰もが「観て良かった!!」と思えるような素晴らしい映画です。ライブシーンも多いのでぜひ音響効果の良い劇場で観てください。
物語の舞台は、1960年代前半のニューヨーク。1961年の冬、ミュージシャンになるためにミネソタからやって来た一人の青年がニューヨークに降り立った。青年の名は、ボブ・ディラン。ボブ・ディランは、敬愛するフォークシンガー、ウディ・ガスリーの病床を訪れ、彼の理解者で盟友でもあるピート・シーガーと出会う。オリジナル曲を披露し二人に才能を認められたボブ・ディランは、フォーク・シンガーとして 大きな注目を集め時代を動かして行く。しかし、ボブ・ディランの止まることのない才能は、フォーク・シンガーとしての枠を超えて、ロックやブルースへとあふれ出して行く。高まる名声と人気に反し、自分の立ち位置に悩み続けるボブ・ディランだったが・・・・・あの1965年の 「ニューポート・フォーク・フェスティバル」で、大観衆を前にボブ・ディランは決断をする。その時、ボブ・ディランのバックにはロックバンド。手にはエレクトリック ギターがあった・・・・
109シネマズ富谷にて
クイーンを描いた映画 『ボヘミアン・ラプソディ』 やエルビス・プレスリーを描いた映画 『エルヴィス』 、そしてボブ・ディランを描いた映画 『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』 と、ミュージシャンの伝記映画が立て続けに大ヒットしています。2027年には、ビートルズの伝記映画も公開されるとのこと。誰が4人を演じるのか? どの辺の時代を切り取るのか? などなど、興味がつきません。ビートルズの次は、ぜひ 「レッド・ツェッペリン」 の伝記映画を作ってもらいたいですね。期待しています。(笑)
『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』 予告映像
『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』 特別映像
ジョーン・バエズとデュエットを重ねて、名曲 『風に吹かれて』 が誕生する このシーンが良かった。才能ある男女の関係性も魅力的に描かれていました。何より、ボブ・ディランとジョーン・バエズの関係は全く知らなかったので興味深かった。
Bob Dylan - Like A Rolling Stone (Live at Newport 1965)
ボブ・ディラン自身も 「ニューポートでの大事件だった」 と言っているように、今では考えられませんが、本当に当時は大事件だったようです。 ボブ・ディランの名曲中の名曲 『ライク・ア・ローリング・ストーン』。
Bob Dylan - The Times They Are A-Changin’ (時代は変る)
1960年代前半は、キューバ危機や公民権運動、ケネディ大統領の就任そして暗殺事件などで、アメリカ国内が揺れて不安に満ちていた時代。これらのことが、ボブ・ディランの楽曲や詩 (歌詞) に影響を与えたのだろうという描写だった。フォーク・フェスティバルでのライブシーン、大観衆による 「For the times, they are a-changin'」 の大合唱が忘れられない。
| 固定リンク
最近のコメント